「カラコンしたままお風呂ってOK?」
誰もが一度は気になるのではないでしょうか、、。
カラコンしたままお風呂はOK?
結論を言うと、カラコンをつけたままお風呂に入るのは非常に危険です。
なぜなら、レンズにお湯や水が触れることで、さまざまなトラブルを引き起こす危険性があるから。
湯船に浸かるのはもちろん、シャワーを浴びるだけでもカラコンを着用したままはNGです。
基本的に浴室に入るときには必ずカラコンは外しましょう。
カラコンをしたままお風呂に入ってはいけないのには、以下4つの理由があります。
レンズに傷がついてしまう
カラコンをつけたままお風呂に入っている際に、洗顔料やシャンプーなどが目に入ってしまうと、レンズに汚れや傷がついてしまう可能性があります。
汚れや傷がついてしまったカラコンは、その後洗浄やケアをしても治らないので使用することはできません。
2週間使用や1ヶ月使用のものは継続して使わなければいけなく、レンズを丁寧に扱う必要があるので要注意です。
自身の目を守ることはもちろん、レンズを長持ちさせるためにもお風呂での使用は避けましょう。
レンズが変形してしまう
汚れや傷がついてしまう恐れだけではなく、レンズが変形してしまう危険性も。
カラコンはソフトレンズで、形状や柔らかさを保つために一定量の水分が含まれています。
この水分は目に負担を与えないよう、涙の成分に近づけるため微量の塩分が含まれているのが特徴です。
お風呂でレンズに水道水が触れてしまうと、塩分量の違う水同士が混ざり合おうとして、レンズが水道水を吸収してしまいます。
そうなると、水分を含みすぎてレンズが膨張してしまったり、形自体が変形してしまったりするのです。
これが目の中で起こってしまうとかなり危険。
眼球を傷付けることはもちろん、目からレンズが外れなくなってしまうこともあります。
その後レンズが使えなくなることはもちろん、自分の目にも悪影響を及ぼすので、お風呂の前に必ず外しましょう。
感染症の恐れがある
一見綺麗なお風呂でも、目には見えない雑菌が多く生息しています。
通常の目であれば問題ない場合でも、カラコンをつけていることによって、雑菌が目の中で増殖してしまう危険性があるというのが恐ろしいところ。
特に怖い細菌といえば、アカントアメーバです。
アカントアメーバは水の中に生息する細菌で、たとえ綺麗に洗浄された水であっても生息する菌だといわれています。
この細菌がカラコンを装用した目に付着してしまうと、菌が増殖して角膜炎になってしまう恐れがあります。
角膜炎は、目に強い痛みを引き起こしたり、最悪の場合失明に繋がる可能性もある危険な病気です。
アカントアメーバには現時点で特効薬が存在していないため、治療に時間がかかってしまいます。
重症の場合、角膜の表面を切る手術をしなければいけない場合もあり、恐ろしい病気なので注意したいところです。
カラコンが取れなくなる
「お風呂には湿気があるため、目が潤うはず!」と考えている方もいるかもしれませんが反対です。
また換気扇をつけたままのお風呂は空気が乾燥しやすくなっていて、目が乾きやすい原因にもなります。
目が乾くと、眼球にレンズが張り付いてしまい取れなくなってしまう危険性も考えられます。
カラコンしたままお風呂に入ってしまった場合の対処
カラコンを装着したままお風呂に入るのが危険だとわかっていても、ついつい忘れてお風呂に入ってしまうことってありますよね。
そんなときの3つの対処法をチェックしておきましょう。
すぐにお風呂から出てカラコンを外す
カラコンを装着たままお風呂に入ったと気づいた時点で、すぐにお風呂から出てレンズを外しましょう。
目元が水で濡れるとレンズがズレやすくなるので、意外とすぐに気づくはずです。
まだ少し水に濡れてしまった程度であれば、レンズの変形や傷も大丈夫な場合があります。
「カラコンしたまま入っちゃったけど一旦出るのも面倒だしそのままでいいや」では危険です。
気づいた時点で必ず外すようにしましょう。
カラコンは処分する
早くに気づくことができず、カラコンを装用したままお風呂に入ってしまった場合、そのレンズは処分しましょう。
目で見た感じ・つけた感じで大丈夫だと思っていても、気づかないだけで変形していたり傷がついている可能性も十分にあります。
そんなレンズを使ってしまうと目にはかなり負担がかかりますし、上記で解説した通り感染症になる恐れもあるので要注意です。
ワンデータイプのカラコンに限らず、2週間や1か月、1年などの使用期限のものも同様に捨てる必要があります。
自分の目を守るためにもしっかり処分しましょう。
そのまま使用し続けて目の病気になってしまうと、結局治療費がかさみます。
忘れないように工夫する
やはり、カラコンを外してからお風呂に入る!という癖をつけておくことが大切です。
度なしのカラコンを使用している人は、装用していること自体忘れがちですが、“お風呂の前に外す”という行為自体を忘れないように何か予防法を考えておくといいでしょう。
洗面台や脱衣所の目の入る場所にコンタクトケースを置いておく・・・など工夫してみてください。
もしお風呂入ってカラコンが取れなくなったら・・?
カラコンを装着したままお風呂に入り、カラコンが取れなくなってしまった場合、かなり焦ってしまいますよね。
でも焦って無理やり取ろうとしてしまうのが一番危険。
冷静になって、次の対処法を試みましょう。
無理やり外さないように
取れなくなったカラコンを維持でも無理やり外そうとするのは一番危険です。
ただでさえ乾燥をしていて目に負担がかかっているのに、指で無理やり取ろうとしては、確実に眼球に傷が生じてしまいます。
自分の目とレンズを守るためにも、無理に取ろうとはしないでください。
目薬を1滴さしてから外す
カラコンが目から取れなくなってしまう原因は乾燥して目に張り付いてしまっているからです。
そのため、まずは目に潤いを与えてあげることが大切。
コンタクト用の目薬を1滴さしてからレンズを外すようにしましょう。
1滴では量が足りない場合は、もう1滴垂らしてから外す・・・という行為を、レンズがスムーズに取れるまで繰り返してみてください。
目薬をさしても外れないというときは、目を閉じて瞼の上からレンズのフチの部分を指で軽く押しながら目を外側にずらしてみましょう。
カラコン初心者の方は、レンズを外すのに難しさを覚えている方もいるでしょう。
外すときのポイントは、指先ではなく鏡をまっすぐに見て位置を確認しながら外すことを意識してみてください。
眼科に行く
もし、どうしても自分の力ではレンズが取れない・・・という場合は、速やかに眼科にいきましょう。
夜で眼科が開いていない場合は救急でも構いません。
自分で取れないほど重症であると、最悪失明になってしまうケースも考えられます。
「ひとまず様子を見て明日の朝に行こう」では遅いです。
できるだけ早く眼科に向かいましょう。
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視力が悪い場合、お風呂はどうしたらいい?
さいごに、、
視力が悪く度ありのカラコンを使っている人は、できれば視界をよくしたままお風呂に入りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、カラコンを装用したままのお風呂は危険です。
楽しく安全に過ごすためにも、入浴時には必ずカラコンは外しましょう。
視界が悪くなりすぎてコンタクトを外すと逆に危険だという場合は、眼鏡に切り替えるのがおすすめ。
最近では曇りに強いお風呂用メガネなども販売されています。