「カラコンの含水率ってなにがちがうの?」
と気になりますよね。
含水率をカラコンの販売員をやっていた私が含水率や高・低含水の違いをお届けします。
自己紹介
カラコンショップ社員(5年)
ゆうか(27歳)/女性
16歳からカラコンを着用するようになり、カラコン歴は11年目。
22歳でカラコンショップに入社。
今まで使用したカラコンは80種類以上。
高度管理医療機器等販売業の資格も所持しておりカラコンには社内一詳しい。
カラコンの含水率って?
カラコンを購入する際、「含水率」という言葉をよく目にすると思います。
まずは、含水率とは何かを解説していきます。
レンズの水分量を表す数値
含水率(がんすいりつ)とは、レンズにどれだけの水分が含まれているのかを表す数値です。
カラコンによって含水率の数値はさまざま。
含水率について詳しく情報を知ることで、目の負担を抑えながらカラコンを選ぶことができるようになるでぜひ知識として覚えておきましょう。
高ければ高いほどいいというわけではない
レンズの水分量を表す数値だというと、「高いほどいいのでは?」と思いがちですが、そうとも言い切れません。
含水率が高いほど目に必要な酸素が透過しやすい構造になっているのは確かですが、含水量は高くなるにつれてレンズが水分を吸収しやすくなります。
つまり含水率が高ければ高いほど、涙がレンズに奪われて目が乾燥しやすくなってしまうということ。
含水率の見方と確認方法
基本的にカラコンには、それぞれの商品にレンズデータが用意されており、商品ページにしっかりと記載されています。
含水率は「%」の単位でBCやDIAの情報と一緒に必ず表記されているので、購入前に必ず確認しましょう。
高含水と低含水の2種類がある
一口に含水率といっても2種類があります。
含水率が50%を超えるレンズ=高含水レンズ
含水率が50%を下回るレンズ=低含水レンズ
に分類されています。
それぞれに使いやすさやメリット・デメリットがあるので、自分に合った含水率のレンズを選びたいところですね。
高含水VS低含水カラコンの違いを徹底比較
高含水レンズと低含水レンズの違いを徹底比較してみました。
「どちらが良くてどちらが悪い!」ということはありません。
重要なのは、自分の目の状態に合ったコンタクトを選ぶこと!
下記を参考にしながら、自分にピッタリのカラコンを選びましょう。
高含水におすすめの人
高含水レンズは、名前の通り水分量が多いためつけ心地が良く、瞳になじみやすいのが特徴です。
ただし、レンズがスポンジのような構造になっているため、レンズ自体の水分が少なくなってくると、目の水分が吸収され乾きやすくなってしまいます。
よって、高含水レンズがおすすめな人は次の通りになります。
- 涙の量が多め
- 長時間カラコンを装着する予定がない
- カラコンを使用するのがはじめて
上記に当てはまる人は高含水レンズを選びましょう。
低含水がおすすめの人
低含水レンズは、高含水とは反対で水分を多く必要としないため、レンズは目の水分を吸収せず、目が乾きにくいのが特徴です。
元のレンズの水分量が少ないため、酸素が通りにくくゴロゴロしたりズレたりと違和感が生じることがあります。
低含水レンズは、下記に当てはまる人におすすめです。
- ドライアイ
- 涙の量が少なめ
- 毎日・長時間カラコンを使いたい
特に度ありのカラコンを選ぶ場合、長時間使用する機会が増えると思うので低含水が最適です。
個人差がある
上記で違いを徹底調査した通り、低含水レンズ高含水レンズにはそれぞれ良し悪しがあります。
個人差もあるので、どちらがいいとは断言できないのが本音。
いろいろな含水率のカラコンを試してみて、自分の目に合ったレンズを探すのがいいのかもしれません。
含水率での装着感の違いはある?
カラコンは直接目に入れるもの。
だからこそ、装着した際にどう感じるかというのはカラコンを選ぶ際に重要なポイントとなります。
含水率の差によって、装着感に若干の違いがあるのでこの点も覚えておきましょう。
メリット・デメリットの違い
上記の比較表で紹介した通り、含水率によってそれぞれメリット・デメリットが生じます。
装着した際に目になじみやすいのは高含水レンズですが、長時間使用していると目が乾きやすくなるので要注意。
低含水レンズは、装着した際に目の乾きやすさは感じません。
ただ、装着時にゴロゴロしたりズレたりの違和感が生まれやすくなります。
装着時の違いをどう感じるかは、こういったように好みの問題もあるので、一度どちらのレンズもつけてみてから自分に合ったレンズを選ぶといいでしょう。
フィット感の違い
基本的に装着感は個人差がありますが、含水率による大きな違いとしては、フィット感が異なります。
カラコンの装着時に、目がゴロゴロしたりズレやすかったりという違和感を得る人が多いですが、含水率を見直してみたら治ったということも少なくありません。
含水率はレンズの水分量を表す数値ですから、フィット感や装着感の違いを感じやすい人が多いようです。
含水率が合わないことで目に起こるトラブルとは?
自分に合わない含水率のカラコンを使用していると、目にトラブルが生じてしまう可能性があります。
カラコンの装着時に違和感があったら、すぐに別の含水率のカラコンに変えるか、眼科を受診しましょう。
目に傷がつきやすくなる
含水率が合わないカラコンを使うと、目が乾燥しやすくなります。
目が乾燥をすると瞼と眼球の間に摩擦が生じ、瞬きをするたびにカラコンが動いてしまうことがあり、眼球が傷付きやすくなります。
眼球が傷付くと感染症などになりかねません。
少しでも目に痛みを感じたらカラコンの使用を中止しましょう。
目にくっついてしまう
目が乾燥することによって、レンズが目にくっついてしまうことがあります。
外すときに傷付いてしまったり、痛みが生じてしまったりすることも。
乾燥せず健康にカラコンを使用していくためにも、自分に合った含水率のレンズを選びたいところですね。
眼障害を引き起こす可能性も
通常の目の状態に比べて、カラコンの装用中は、たとえ含水率が自分に合っていたとしても、目が乾燥しやすい状況にあることは確かです。
だからこそ、含水率の合わないカラコンを使うと、乾燥を悪化させてしまう原因になります。
目が乾燥した状態が続いてしまうと、ドライアイを引き起こすリスクも高くなるので注意したいところ。
最悪の場合、眼障害を引き起こす可能性があり失明してしまうこともあるので、乾燥対策はとても大切だということを覚えておきましょう。
おすすめの含水率は40%前後!
何度も前述している通り、含水率の合う・合わないは個人差がありますが、それを踏まえた上でもおすすめしたいのが40%前後のカラコンです。
現在日本で販売されているカラコンは、30~40%前後の含水率のものが多くなっています。
40%前後の含水率のカラコンは、第一に目が乾きづらく使いやすくなっています。
低含水は酸素が通りにくくゴロゴロしたりズレたりしやすいといわれていますが、40%前後の含水量があれば心配はあまりありません。
自分に合った含水率を調べたい場合は?
自分に合った含水率は調べようがないので眼科で検査を受けるしか方法はありません。
カラコンを購入する際に眼科の受診が必要なため、自分に合った含水率も眼科医に聞いてみましょう。
眼科の定期健診を行っていれば、ドライアイや目の乾燥などのトラブルが発生したときも、気軽に眼科医に相談することができます。